君の犬が死んだ朝
いつもと同じ雨の朝
お久しぶりね君からの
便りのなかに
新聞になんて書いてないのさ
少しのあいだ泣いてみたんだ
君も帰ってこないんだと
分かった気がして
君に会えないようにね
君の犬にも会えないな
その手その声好きだった
君を好きなように
真夏のように生きていたね
僕らのそばで
君の僕が死んだ夜
本当の月が照らしたから
知らない歌を口ずさみ
忘れたふりで
新聞のすみでささやいてる
戦争はなかったなんて言ってる
忘れてどこに行くんだろう
不思議な顔して
君に会えないようにね
君の犬にも会えないな
その目その舌むかついた
君を好きなように
真夏のように過ぎていった
僕らのそばを
僕の君を殺した朝
のどかな春の花の下
振りむく空はどこまでも
青いままで
夢の浜辺に埋めましょう
掘っても掘っても指先に
触れてくるのは柔らかな
想い出ばかり
岬の波間で揺れるのは
白い小さな僕らの舟
からっぽのままで出てゆくよ
輝く海へ
henry, henry, my sweet, my baby
good night and good bye.
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kicelle [君の犬]